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やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事

やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事
所在地 長野市中条
竣工年 平成23年11月
  • やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事
    平成14年に弊社で茅葺き屋根の裏面の葺き替えを行いました。苔が生えたり、屋根の一部が損傷してしまったので、今回は全面の葺き替え工事です。里山に佇む風景が田舎の良さを醸し出す素敵な場所です。
  • やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事
    着工前の「やきもち家」様です。
  • やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事
    茅葺屋根一面に苔が生えています。これはこれで趣がありますが、棟の煙り出し部分が壊れているので、修復が必要でした。
  • やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事
    竹を使用して屋根の下地を作り、垂木を藁で結束します。
  • やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事
    施工状況です。茅を固定する押木(おしぼく)が見えます。屋根勾配を45度に刈り込んでいきます。以前は大バサミ・中バサミ・小バサミの両手バサミを使用して刈り込みを行っていましたが、今では植木用の電動式刈り込み機も使用するそうです。
  • やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事
    「がんぎ」という木製スコップ?カナヅチ?を使って茅を平に押し込んでいます。茅の密度を濃くするためです。職人さんたちはこれらの道具を手作りして、各々に合った道具で作業をするそうです。
  • やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事
    仕上げの刈り込み作業です。3ヶ月間の施工期間を経て美しく甦りました。
  • やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事
    竣工した茅葺き屋根です。
    茅葺屋根は、茅を葺く手間と材料の確保、保存を考えると実用的ではありません。しかし、昔ながらの細工をする大工さん、土壁を塗る左官さん、屋根を作る茅葺き職人さん、手に技術を持つ人たちの仕事は素晴らしいですね。職人さんは少なくなってきましたが、日本古来の物づくりの伝統を絶やさないためにも、弊社は受け継いでいきたいと考えています。
  • やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事
    東妻側の屋根には「寿」が記されています。台所側には「水」と記されています。「家内安全」と「防火」が込められています。
    伝統文化・伝統技術を残していくために、維持・修繕活動に力を入れてまいります。
  • やきもち家 茅葺屋根葺き替え工事
    今回の葺き替え工事で発生した茅の切れ端です。これらは肥料となるため近隣の方のご希望で畑に持ち込みました。無駄なく使い切り、環境配慮にもつながります。昔の工法は先人の知恵が詰まっていますね。